Amazonで売上を最大化するには?スポンサー広告×SNSの合わせワザ

世界最大級のオンラインストアである、Amazon。もはや単なるオンラインストアではなく、「広告の場」としてもその存在感を非常に強めています。多くの人が「購買」というモチベーションを持って集まるため、その場所で自分のブランドをアピールしたい、というのは当然のことでしょう。

では、その多くの人が注目するAmazonでより多くの売上を上げるにはどんな方法が考えられるのか? オンライン購買が急増している今、改めてデジタルマーケティングの観点からまとめてみました。

その一つは、「Amazonスポンサー広告の効果を最大化させること」。そしてもう一つはSNSなど「外部プラットフォームとの連携」。

この2つの掛け合わせワザがAmazonでのブランドの売上を最大にする、と僕は考えています。

広告視点でのAmazonの強みと弱み

ご存知のとおり、Amazonは広告観点から見ても売上への圧倒的な貢献が見込めるプラットフォームです。

その主な理由は、ショッピングサイトならではの特性(購買意欲のあるユーザーが色んな商品を閲覧できる!)と、規模を生かしたプロモーション展開(プライムデーなど、誰もが一度は目にしたことがありますよね)が挙げられます。

ブランディングをAmazonで認知を獲得することができません。

ブランディングをAmazonで認知を獲得することができません。

一方で広告観点からの弱みは、何か。

それは、新規層へのアプローチが弱いという点です。

具体的に商品名やブランド名を想起した状態でAmazonを閲覧するユーザーが多いため、Amazonの外で何らかの認知を獲得することが必要と考えます。

つまり、強みを最大限に引き出す「スポンサー広告」と弱みを補う「外部プラットフォーム連携」がAmazonでの売上アップに導く、というわけなのです。

強みを引き出す、Amazonスポンサー広告

ではなぜ、数ある広告の中で、Amazonスポンサー広告がAmazonの強みを最大限に引き出すのか?まとめてみました。

 ▽Amazonスポンサー広告のメリット 

  • 購買につながる配信面

  • 運用型広告で、効率配信

  • クリック課金で、無駄な予算出稿が少ない

とてもシンプルですが、Amazonプラットフォーム内で商品検討や購入時に誰もが目にする場所に、広告が効果的に配信できる、というのがメリットです。

検索結果に対して、自然な形で商品として表示されるので、購買モチベーションの高いユーザーに、自社の商品を見せられる、というわけです。

デジタル広告の媒体を選定する際、「人(配信オーディエンス)」と「場所(配信面)」を考えることは基本ですが、Amazonスポンサー広告は人と場所の両方において、「購買モチベーションが高い」ということがポイントです。

ただ逆に言うと、簡単に人気の場所に広告配信できるということは、競合も多く、正しく運用できなければ成果を最大化することはできません

では、正しく運用するとは?
何をすれば良いのか。

Amazonスポンサー広告は、以下の3つのメニューから構成されているため、まずはこの3つの特性を正しく理解する必要があります。

  • スポンサープロダクト広告

  • スポンサーブランド広告

  • スポンサーディスプレイ広告

そのうえで例えば、スポンサー広告で推奨されている運用方法の一つに「1キャンペーン1商品」があります。登録商品ごとに広告キャンペーンを作成し、多くの広告枠に対して複数の商品をアプローチできるアカウント構成方法です。

また、「オートターゲティング」と「マニュアルターゲティング」の両方を組み合わせることも必要です。「機械が得意なことは機械に任せる。その上で、肌感やクリエイティブが必要な部分は人間が担当する」は、AI時代のデジタル広告運用の基本です。

スポンサー広告はできることが限られているからこそ、アカウント構成の準備から運用まできめ細やかに運用することが効果に直結しやすいのです。

効果が頭打ちになったら

Amazon内ユーザーへのアプローチが一通りできると、効果が頭打ちとなるフェーズがやってきます。

先に書いたとおり、Amazon内の施策は顕在層へのアプローチが中心となるためです。

そこで、さらなる成果を出すために必要となるのが、「外部プラットフォームと連携した、フルファネルマーケティングの実施」なのです。

Amazonはフルファネルマーケティングで言う、最終の「獲得」ファネルに位置づけられます。売上の底上げを図るためには、Amazon外ユーザーに対する認知〜興味・関心施策を実施してくことが重要になります。

Amazonの強みと弱み vs セールスファネル - TAMKO

多くの人は、実際にAmazonで検索するに至るまで、無意識のうちに様々な情報に触れ、認知・興味関心が育てられた末にAmazonに辿りついているのです。

企業は自社ブランドの存在目的を理解し、真摯に体現し、誠実にコミットしていく必要があります。

“Dream Crazier” という女性を応援するナイキのキャンペーンや、ベン&ジェリーズが、アメリカ議会の人種的少数派の人たちに対するマリファナ所持の有罪判決に苦言を呈した件を考えてれみば、企業のブランドというのは単に自社商品を売る目的だけに留まらないということがわかると思います。

また、スターバックスはスターバックス・ストーリーズというページにて、彼らのコミュニティーの人々の物語を伝えたり、自社従業員が大学教育を受けることの手助けをするなどのアクションを起こしています。こうした取り組みも、単なる自社商品の販売だけでなく、企業のブランド価値創造の一端でしょう。 

外部プラットフォーム連携の考え方

それでは、ただ大量に「クリックしてAmazonへ行ってもらう広告」を配信するのか?リマケでAmazonへガンガン流入させるのか?というと、それ以外の方法も色々あります。

例えば、Facebook/Instagram広告であれば、まずは動画で広告配信を行います。Facebook/Instagram広告は、「動画3秒閲覧閲覧ユーザー」というデータを貯められる仕組みがあります。

このコンテンツ過多の今、3秒以上とどまってその動画を見たということは、何かしらの興味を持ってもらえたといっても良いでしょう。

この「動画閲覧ユーザー」に対し、Amazonに誘導する広告を配信します。
そうすることで、興味関心を持っているユーザーに、Amazonに訪問してもらうことができるのです。

効果測定はどうするのか?

ここで問題になるのは、Amazonには広告タグを設置できないため、効果測定が難しいという点です。

その問題を解決できる一つが、Storeページです。

Storeページとは、Amazon内に自社商品をわかりやすくまとめたランディングページを作ることができる、セルフサービスツールです。

もちろん無料で作れます。

外部プラットフォーム広告がどれくらいAmazonでの売上につながったのか?を計測したい場合、このStoreページをランディング先として設定します。

すると専用のインサイトダッシュボードを使えば、トラフィック参照元のパフォーマンス、1 日の閲覧者、ページビュー、広告からの売上などの指標を確認することができるのです。

インサイトダッシュボード

インサイトダッシュボード

最後に

オンラインの購入が急増している今、Amazonは押さえておきたいプラットフォームの一つです。

基本的なことをしっかり抑え、少しの工夫をするだけで、Amazonは結果がすぐに見えやすい場でもあるため、まずはできることから始め、PDCAを回していきましょう。


Sho Murayama

Ad Specialist

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