バーガーキングが予算を一切かけずにインフルエンサーを活用した方法
最近、バーガーキングはツイッター上のインフルエンサーをうまく活用し、最新メニューのリリースをバズらせることに成功しました。一見するとこれはよくある事例に見えるでしょうが、驚くべきことに、バーガーキングは予算を一切かけずにそれを成し遂げたのです!
多くの企業がインフルエンサーに報酬を支払うことにより自社のプロモーションをしてもらう一方で、バーガーキングはいわば、インフルエンサーを「からかう」ことで予算をかけずに最新メニューの宣伝をしてもらったのです。
バーガーキングが取った方法
バーガーキングの公式ツイッターアカウントは、2009年から2010年にかけてのインフルエンサーのツイートをどんどんファボっていきました。
この奇天烈なファボに困惑したインフルエンサーたちは、ついつい「なんでバーガーキングはこんなことをしているんだ?」とツイートしてしまったのです。
why is Burger King liking my 8 year old tweets? pic.twitter.com/q8xL1S23NG
— Casey Neistat (@Casey) January 24, 2019
“なんでバーガーキングは8年も前の僕のツイートをファボっているんだい?”
You're about 9 years late. 🤔 @BurgerKing pic.twitter.com/4tSKowYcYw
— 100T Nadeshot (@Nadeshot) January 23, 2019
“(バーガーキングよ、このツイートをファボるなんて) 9年遅いぜ .”
バーガーキングが何を目的としているのか?世間が疑問に思い始めてすぐに、バーガーキングの公式ツイッターアカウントは以下のようにツイートしました。
some things from 2010 are worth revisiting—like your old tweets. and funnel cake fries. get them now for a limited time.
— Burger King (@BurgerKing) January 24, 2019
“みなさんの昔のツイートなど、2010年には振り返るべきことがたくさんありましたよね!それと同様に、バーガーキングでも2010年に販売していたあいつが戻ってきました!.ファネルケーキです!期間限定のこのチャンスを見逃すな!”
全てが明らかになりました。上記で見てきたようなバーガーキングの奇天烈な行動の全ては、メニューに再び戻ってくるファネルケーキを宣伝するためだったのです!
控えめに言って、この戦略は大当たりでした。
しかし、話はまだ続きます。インフルエンサーの一人であるケイシー・ナイスタッドは自分がバーガーキングに利用されたことに憤慨し、バーガーキングに寄付を要求しました。(あくまで冗談ではありますが)
バーガーキングはケイシーにプロモーションの依頼をしたわけではなかったので、ケイシーの要望を完全に聞く義理はありませんでした。1100万人のチャンネル登録者を抱えるインフルエンサーに近づいたとはいえ、バーガキングの宣伝をしたのはケイシーの勝手だったわけですから。それでも、バーガーキングはケイシーの言い分を全て聞き、ケイシーお気に入りの2団体に寄付をしました。 “The Boys & Girls Clubs of America” と “Make-A-Wish Foundation” です。
学ぶべき教訓
バーガーキングはソーシャルメディア、特にツイッター上での型破りな振る舞いでよく知られています。バーガーキングの最近の活動で言えば、マクドナルドに行けば1セントのワッパーのクーポン券をもらえるようなキャンペーンをローンチしたり、トランプ大統領がhamburgersのスペルをhamberdersと言ったのをからかったりしています。
こうしたオンライン上での法人のパーソナリティは、全てのビジネスとブランドでうまくいくとは限りません。バーガーキングの今回の件から学ぶべきこととしては、私たちはインフルエンサーやソーシャルメディアとどう付き合っていくべきかということでしょう。
そして、今回の教訓は3つあると思います。行動すること、素早く変化すること、そして、善良な企業人として一定の社会通念を持って振舞うことです。