テキスト、写真、動画の次は、音声配信?
音声配信といえば、多くの人が「Podcast」を思い浮かべるでしょうか。
あるいは、あまり馴染みがない方もいるかもしれません。
最近注目されている「Voicy(ボイシー)」という音声メディアがあります。
どんなポイントで注目されているのかを探ることで、これからのソーシャルメディアの在り方を考えていきたいと思います。
Voicyって?Podcastとの違いは?
Podcastとの違いでポイントとなるのは、良い意味での「ゆるさ」。
Podcastは、インターネットラジオ・インターネットテレビの一種で、書籍を朗読したものや、自己啓発番組、語学学習番組など内容は様々。大手企業や有名人を中心に番組を持っています。2005年サービス開始ということで、ご存知の方も多いことでしょう。「iPod」と「broadcast(放送)」という単語からの造語という名の通り、まさに「放送番組」を自分の好きな場所、好きなタイミングで視聴することができます。
一方、Voicyは「音声×テクノロジーでワクワクする社会を作る」をビジョンとし、2016年9月にサービスを開始。
「声のブログ」とも言われるほど、それぞれのパーソナリティが出やすく、インフルエンサーや起業家の方がチャンネルを持たれています。数はまだ少ないものの、Podcastと同じく企業の公式チャンネルもあります。最近の勢いが注目され、「日経トレンディ2018年7月号」にも掲載されました。
チャンネルは審査に通過した人のみ持つことができ、現在200以上のチャンネルがあります。人気チャンネルは、経沢香保子さんの「仮想銀座高級クラブかほこ」や、イケダハヤトさんの「イケハヤ仮想通貨ラジオ」、サウザーさんの「サウザーラジオ~青雲の誓い~」など。Twitterやブログでお馴染みインフルエンサーや有名起業家の方がいる一方、「Voicyで初めて認知される」という方もいます。また最近では番組冒頭に広告枠が設けられるようになりました。
では具体的に、どのような部分でPodcastと違うのか?
Voicyは一回の番組の中で、細切れに枠が区切られているため、聞きやすいのが特徴。録音・編集のハードルがPodcastより低いのでパーソナリティの方の更新頻度も高い(ほぼ毎日更新しているチャンネルも!)です。Podcastがきちんと編集され洗練された番組であるのに対し、Voicyはパーソナリティの方のアットホームな「声のブログ」。
移動中の社内や、お仕事先など様々な場所で録音がされ、パーソナリティの方をより身近に感じられるのが最大の特徴でしょう。まだ、Podcastのように一つずつ番組をストリーミングして視聴する形でないため、「積ん読」感がなく、自然に生活の中にVoicyが溶け込む、といった声も聞きます。
「音声」が「ちょうどいい」理由
現代人は、忙しく動き回りながら、スマートフォン上で常に多すぎる数のコンテンツを閲覧しています。音声は、そんな「忙しさ」と「コンテンツの多さ」にうまく入りこむのでしょう。Voicyは歩きながら、食事をしながら、視聴をすることができますし、スマートフォンで他のコンテンツを閲覧しながらも視聴することができます。
現代人は、忙しく動き回りながら、スマートフォン上で常に多すぎる数のコンテンツを閲覧しています。音声は、そんな「忙しさ」と「コンテンツの多さ」にうまく入りこむのでしょう。Voicyは歩きながら、食事をしながら、視聴をすることができますし、スマートフォンで他のコンテンツを閲覧しながらも視聴することができます。
Twitterが流行してから、写真投稿に特化したInstagramが登場し、さらに「ゆるい」投稿ができるStoriesが登場。Youtubeを視聴していた人がTik Tokを視聴するようになる、と絶えず変化するソーシャルメディア市場。
人はよりパーソナライズされた、自分の生活に近いものを求める傾向にあるとすれば、スマートスピーカーの登場や現代人のライフスタイルとの相性も相まって、Voicyのような音声メデイアの配信の人気は、ますます高まっていくかもしれません。